- 冨尾見怜・冨尾州統
平成30年度入学
【冨尾見怜(姉)】
私は小学生の頃に双子の弟の影響でサッカーを始めました。なんとなく影響されて始めましたが、弟が続けるなら私も続けたいと思い、中学生でも弟と同じクラブチームに入り頑張りました。しかし中学2年生の時に、膝に手術を必要とするほどの大怪我をしました。復帰までは約1年間かかり、長いリハビリ生活が始まりました。少しずつ動けるようになってからは、弟は一緒に走ったり、ボールを蹴ったり、またリハビリにも付き合ってくれました。おかげで中学生最後の1年間は一緒に試合に出ることができました。
そして進学する高校を決める時、私は県外に出てサッカーを続けることにしました。今までずっと2人一緒だった分、不安や寂しさはありましたが、お互いに活躍しようと約束しました。しかし高校入学直後、再び膝の怪我で手術をすることになりました。その後も怪我が多く、思うようにサッカーができない高校生活でしたが、リハビリのおかげで高校最後の大会には最高のコンディションで挑むことができました。そして最後の試合には弟も駆けつけてくれ、全国大会の舞台で最高のパフォーマンスをみせられたと思います。
こういった経験から、私は中学•高校とリハビリで本当にお世話になった理学療法士の先生に憧れ、理学療法士になることを決意しました。また弟も、復帰に向けて指導してくださった理学療法士の先生の姿やリハビリをしている私をみて、同じ支える側になろうと決め、同じ学校で同じ道を目指すことになりました。
そして4年生の今、最後の臨床実習を迎えています。私は偶然(必然?)にも、中学・高校の時にリハビリをしてくださった憧れの理学療法士の先生の下で指導を受けています。将来はスポーツ復帰を目指す患者様を中心とした、整形外科疾患に対する理学療法に携わりたいと思っています。
弟とは得意分野や目指す分野が違いますが、お互いに切磋琢磨しながら日々頑張っています。残り半年間の学生生活でも、お互いそれぞれの強みと双子であるという強みを共有しながら、理学療法士になるという夢を2人で叶えたいと思います。
【冨尾州統(弟)】
僕は元々建築士を目指していましたが、進学した高校に建築学科はなく、その夢を諦めていました。高校3年間は小学生から始めたサッカーに明け暮れる毎日でした。
月日は過ぎ高校卒業も近づいてきた頃、僕はその当時やりたいことも夢もなく、大学に進学するか就職するかで悩んでいました。双子の姉が理学療法士を目指すと言うので、僕自身サッカーをしていた影響もあり、将来スポーツに関われる仕事もいいかなと漠然と思い、中途半端な気持ちではありましたが、姉と同じ四国医療専門学校に進学しました。
このような中途半端な気持ちで入った学校であったため、勉強やテスト、臨床実習が辛く感じ何度も辞めたいと思っていました。その時、元々夢だった建築士がふと頭の中をよぎりました。学校をやめて建築士の道に進もうかと何度も思いましたが、双子の姉に一緒に頑張ろうと励まされ、また当時3年生だったということもあり、ラスト1年間頑張って卒業しようと決意しました。
しかし今でも建築士の道を諦めたわけではなく、将来はインテリア系に関われる仕事もしたいと思っています。例えば、心や体の機能・障害などを考慮した安心・安全な生活を実現する理学療法士という視点と、居心地の良い住みやすい環境作りを実現するインテリアの視点・・・この両方の視点から介入することにより、心と体を1番に考えた環境作りの提案・アドバイスできるのではないかと考えました。
最後になりますが、ヒトの体のプロである理学療法士と、環境のプロである建築士を掛け合わせたシナジー効果を生み出した『リハビリテーション×インテリア』・・・これを武器に将来人の役に立てる存在になります。
2021年8月