- 増田 友希
令和2年度1部卒業
株式会社メディハモ 勤務
四国医療専門学校卒業後、臨床の現場に立ち一年が経ちました。現在、現場に立つ中で感じたことを伝えていきたいと思います。
最初は、身体の悩みを抱える患者様の施術をする中で、痛みを取るにはどこを良くしたらよいか・・・と局所的な痛みを取り除くことばかりに意識が向いていました。
しかし、痛みがある部分だけに注目しても本当の意味で身体の状態が良くなっていないのではないかと感じるようになり、局所的な痛み以外に対しても意識しはじめました。
まずは、身体への理解を深めようと”人体の骨格、筋の走行や作用、神経やリンパの流れ”といった機能解剖学を勉強しなおしました。
次に、一人一人の心に寄り添えるようなコミュニケーションを心掛け、痛みの原因をより具体的に知ろうと努力しました。
その結果、一人一人の身体への理解が深まり、今まで考えが至らなかったことにまで気付けるようになりました。また患者様からたくさんの笑顔と喜びの声をもらえることが増えてきました。そして、私自身の考え方にも変化が生まれました。ただ痛みを取り除くだけでなく、一人一人の身体や心に寄り添い、心身ともに健康な状態に向かっていけるよう援助していきたいと考えるようになりました。これこそが柔道整復師の役割ではないかと感じています。
最後になりますが、私は学生の頃、将来現場に立つまでに今できることはなにか?とよく考えていました。今現在でも、繰り返し見直しているのは、機能解剖学の知識についてです。機能解剖学の知識を学生の頃から身につけておくと、将来臨床現場に立った時に必ず助けになってくれます。触診した際の感覚から様々なイメージを持つことができ、患者様の疾患に対するアプローチや説明の選択肢が広がっていきます。
今回の私の経験が学生の皆さんの今後に繋がれば幸いです。
2022年7月