- 齋藤 祐美
鍼灸
令和4年度 鍼灸マッサージ学科入学
私はこの学校に入学する前まで、消防士として働いていました。
目の前にはいつも生死の狭間にいる要救助者の姿。一つ一つの行動に責任と命をかけてきました。
消防士と言うと、危険を顧みず人の命を救うヒーローのように思われがちですが、現実は厳しく、救えない命の方が多かったように思います。
ある現場でその現実を突きつけられた時、私は消防士を辞めることを決めました。
次の道として鍼灸マッサージ師を選択したのは、既に鍼灸師として開業している先輩からの後押しと医療職で開業権があることに魅力を感じたからです。
学校に入学して半年が経ちますが、勉強量の多さに苦戦しつつも、友達に恵まれて充実した学生生活を送っています。
しかし心の底では、もう一度災害の現場に携わりたいという思いを持ち続けています。
災害と鍼灸マッサージ師を組み合わせて仕事をする事はできないだろうかと考えていた矢先、「災害鍼灸師」として被災地で活動している方の講話を聞く機会がありました。
鍼灸マッサージ師も災害に貢献できると確信した瞬間でした。
今は、目標に向けて講習会や聴講などを通して人脈を広げています。また災害は国内だけでなく海外でも頻発していることもあり語学の習得も考えています。
消防士という土台の上に鍼灸マッサージ師という新たな視点を加えた「私にしか出来ない活動」を被災地で提供していきたいです。
2022年10月