授業訪問「はりきゅう理論Ⅰ」
今回は鍼灸マッサージ学科・鍼灸学科の「はりきゅう理論Ⅰ」を紹介します。
「はりきゅう理論Ⅰ」では、鍼灸施術における定義や効果、道具の名称や種類など、これから鍼や灸の施術を安全に行うための基礎となる知識を学んでいきます。
これは「古代九鍼」です。何千年も前から使用されてきた歴史ある鍼道具です。
このような昔の鍼灸道具も紹介していきます。
これは現在最も多く使用されている鍼の形です。こういった鍼を「古代九鍼」の時代から「毫鍼(ごうしん)」と呼んでいます。
鍼の長さや太さ、刺鍼方法(鍼の刺し方)は、今と昔では全く異なります。
現在の毫鍼の特徴は、刺鍼する際に「鍼管」という管を用いることです。この管を使用することによって刺鍼時の痛みを軽減することができます。鍼管を用いて行う刺鍼方法を「管鍼法」といいます。
このように、鍼灸道具や刺鍼方法は時代とともに進化しているのです。
さて、今日の授業内容は「リスク管理」です。鍼灸施術をするうえで、医療事故が起きてしまう可能性はゼロではありません。そのような事故が起きないよう、しっかりとした安全対策をとることが重要です。
安全対策の中の一つに「感染予防」があります。鍼灸施術は患者の方の体に直接触れるので衛生管理を徹底しなければいけません。特に鍼施術においては、鍼を体内に刺入するので患者の方の体液などから感染するリスクがあります。
消毒方法や鍼の扱い方などを知り、きちんとした予防方法を身に付けることが感染リスク軽減につながります。
安全対策だけでなく、鍼灸施術によって起こる医療事故についても詳しく学んでいきます。事故に限らず、鍼灸施術による内出血や施術後の身体のだるさなど、こちらが意図せず起きてしまうこともあります。そのため、患者の方の身体の状態を注意深く診ながら治療を行っていく必要があります。
そして、施術の際はきちんと患者の方自身に身体の状態や治療内容を知ってもらい、理解して施術を受けてもらうことが大切です。
安全対策を万全に、心して施術を受けてもらえるような環境づくりをしていきましょう!