授業訪問「働く人々の健康を守る演習」
今回は、今年度より看護学科3年次に開講された「働く人々の健康を守る演習」を紹介します。
地域の産業を理解、地域で働く人々に看護職としてなにができるか、理解を進めるために、次の内容を実施しています。
(1)講師をお招きし、産業保健に関する法令、安全管理について講義
(2)3つの施設に分かれて、健康診断・人間ドックの見学演習
(3)企業:株式会社タダノに伺い、講義・工場見学
(4)農業体験
(5)事例を用いてグループワーク
健康診断・人間ドックの見学演習では、3つの施設にご協力いただき、健康維持のための一次予防活動について理解を進めました。“看護は病院”だけではない、と感じることができたようです。
次に、株式会社タダノに伺い、産業保健師の方の講義や工場見学を実施しました。
学生が「実際に工場見学をして、騒音がすごくて驚いた。」「実際の環境を体感できたのは貴重だった。」と話していたことが印象的でした。保健師の方のお話を聞き、職場での安全管理、予防の視点、働くことと健康について学びを深めることができました。
次の農業体験では、実際に自分自身が体験することで、熱中症や腰痛・ケガなどの健康への影響を実感することができました。看護支援の際にも、その人の生活を踏まえた支援の必要性を再認識できました。
また、農家の方や食に対して感謝する気持ち、たくさんの地域の方々によって自分たちが支えられていることを実感するきっかけにもなりました。
最後に、見学・体験演習を振り返り、事例を用いて、働く人々に対して自分たちができることはどのようなことかを考え、発表を行ないました。
この授業での経験を大切にし、その人らしさを大切にする看護支援ができる視野の広い看護職になってほしいと思います。また、今後は自分たちも働く人の一員となるので、自分と周りの方々の健康に対して配慮できる人になってほしいと願っています。