「令和6年能登半島地震」ボランティアに参加して
鍼灸
2024年5月9日(木)
鍼灸マッサージ学科3年 齋藤 祐美
令和6年の幕開けとともに石川県能登半島地震が発生しました。
テレビ中継を見ながら東日本大震災のことを思い出しました。
その当時は、消防士をしていたので災害を身近に感じていました。
学生となった今、何か自分にできることはないかと模索していたところ、DSAM(ディーサム):全日本鍼灸マッサージ師会と日本鍼灸師会が合同で立ち上げた「災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会」が被災地でのボランティアを募集していることを知り、3月の春休みを利用して参加しました。
今はまだはり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の免許が無いこともあり、受付や仮設の施術スペース設営などのお手伝いを行ないました。
参加した日の受付には44名の方が来られ、主訴は肩こりや腰痛など一般的なものでした。しかし大きな違いは、大規模災害であるが故に経験したことのない悲しみや緊張状態から痛みを我慢していることや、痛みが分からなくなっていることでした。
痛みに気づけないことこそ、被災者の姿だと感じました。
現地の空気感を肌で感じ、先生方の施術を拝見していると、改めて鍼灸マッサージ師という資格の根本にあるのは「施術者の想い」で、その行為はとても人間らしく、また人間にしかできないことだと実感しました。
今回の活動を通して、私ができたことは微々たるものでしたが、今できる精一杯をすることが大切で、全員が一つになる雰囲気や一期一会の出会いはとても有り難く、幸せな時間でした。
災害の予測が困難な今だからこそ、今回の経験は意味を持ち、災害鍼灸マッサージ師を目指している私にとって将来の礎(いしずえ)になりました。
齋藤 祐美さんの学生生活の様子や受験生へのメッセージなどはこちらでご覧ください。