第6回 看護職のための東洋医学講座
今年も全3回にわたり、看護師・助産師を対象とした東洋医学講座を開催しました!
今回は香川大学医学部附属病院、香川県助産師会、高松医療センター、四国こどもとおとなの医療センター、大島青松園、坂出市立病院、四国中央病院、滝宮総合病院、さぬき市国民健康保険津田診療所、橋本病院、三豊市立永康病院、たけべ乳腺外科クリニックから・・・また、企業やデイサービスにお勤めの看護師さんもいらっしゃいました
11月①「実践!手で触れて痛み・苦しみを緩和するタクティールケア」
相手の背中や手足などに手で触れるタクティールケア
やさしく、やわらかく、手で触れられることで、相手は身体的な痛みだけではなく、心の不安や苦しみも解消され、やさしく穏やかな安心感を得ることができます
最初は認知症高齢者のケアの一つとして広まりましたが、現在ではさまざまな場で取り入れられて広く実践されています!
講座では、タクティールケアの基礎知識と背中、手、足の実技を中心に行いました
参加者からは、
タクティールケアは初めて知った。
すぐに実践できるので明日から患者さんに行いたい。
実際にケアを行う方と受ける方の両方を体験できたので、その立場になり考えて行うことができた。
すぐに役立つ内容で良かった、家族にもしてあげたい。
実技中心の講座で理解が深まった。
実技を通してコツやポイントなどがよく分かった。
触り方ひとつで受け手の感じ方が変わる、効果にも影響することが分かった。
皆さんと一緒に実技をして、順番に回って自分の手技の感想を聞けたり、先生からご指導頂けたのがとても良かった。
などの感想をいただきました!
タクティールケアは、すぐに実践できて、患者・利用者の喜ぶ顔を見ることができる、まさに“看護の原点”を振り返ることのできるケアです
参加された皆さん、早速実践されているとのこと・・・すばらしいです
12月②「お灸とツボレッスン」
お灸の講座は毎回人気です
最初にお灸をする上で知っておいてほしいこと、①お灸の歴史、②ヨモギから作るモグサのこと、③すえ方、④お灸の種類、⑤お灸の効能、⑥お灸に活用するツボ・・・など1時間の講義を行いました!
実習では、基本のすえ方とコツ、ツボの取り方(つぼベスト5!)をメインに、しょうがと塩の隔物灸、台座灸各種すえ比べ、備前百会灸、電気温灸器も体験していただきました
ペアでの実習も癒され盛り上がります・・・
そして、助産師さんからリクエストを頂いた「安産の灸」と「逆子の灸」についても興味をもって聴いていただきました
参加者からは、
実習が多く楽しい講座で、自分のリフレッシュ&学びになり良かった。
家族に妊婦がいるのでお灸を実施してみたい。
お灸をすえていると穏やかな気持ちになった。
ツボを探すのは難しかったが、骨や筋肉なども目印するとわかりやすいことがわかった。
ツボマップも役立てたい。モグサをこより状にひねってツボ上に真っ直ぐ立てる意味がわかった。
実習が多く、すぐ活用できるところが良かった。
などの感想をいただきました!
お灸は、なんとなくいい、だけではありません
①副腎皮質ホルモンを分泌促進、②ヒートショックプロテインに作用、③お灸の種類で異なる効果がねらえる、④WHOが経穴部位を国際標準化、⑤現代病の新たな治療法として注目
まだまだ未知の部分も多いですが、現代医学で治療困難な症状の改善にも多くの可能性を秘めています
継続は力なり、毎日続けてくださいね
1月③「漢方のチカラで美しく 今から始める薬膳ライフ」
たくさんの人が注目している「薬膳」!
なんとなく“健康に良さそう”というイメージがありますが、そもそも薬膳とは、食材や生薬がそれぞれ持っている効果を体質に合わせて組み合わせ、料理として摂るというものです
その魅力は、何千年にもわたって培われた中医学の理論に基づいているからこその奥深さにあります
講義の前半では①薬膳とは何か、②漢方処方を薬膳に置き換える、③薬膳茶の試飲&適食中薬に触れる、④五行、⑤中医薬膳学の基本とポイント、⑥五性、⑦五味、⑧薬膳料理の例やレシピの組み立て方、⑨気血水、⑩方剤について・・・
後半では①季節の養生法、②十干十二支、③カラダの体内時計、④子午流注と土用の養生、⑤季節の症状に合わせた食材についてのお話がありました
また、実習では「五香麺茶」が・・・。「麺のお茶って・・・!? 麺入っとん!?まさか!?」と皆でワクワクしましたが、麺茶というのは、ゆっくり加熱した香ばしい小麦粉に、さまざまな食材を入れて作ったもの気になる中身は、ベースとなる小麦粉、落花生、胡桃、黒胡麻・・・。症状に合わせて香辛料や陳皮、クコ、松の実などをトッピング~。豆乳と合わせて、まるでポタージュスープのようなビジュアル&とろみ感・・・
*胡桃は腎を補い、カラダを温め、足腰を強めます。
*落花生は胃腸を整え、血をつくります。
*松の実は肺を補い乾燥を防ぎ、血を補い髪、肌、腸を潤します。
*黒胡麻はお腹を温めて寒さからカラダを守り、肝腎を補います。
*小麦粉は心を補いココロを落ち着かせます。(ご参考まで)
お腹が温まり、ほっこり、冬にピッタリですね
そもそも人には生まれ持っての性質があり、置かれている状況も一人ひとり異なります
それに合わせて、心身のバランスを食材で整えていく薬膳は、まさに“オーダーメイド”
つまり、薬膳によって健康を整えようとすることは、自分自身の状態を深く理解することにもつながるのです
暮らしに薬膳を取り入れて健やかにまいりましょう!
参加者からは、
以前から関心があった薬膳の講座に参加できて良かった。
実際に調理する場面を見たことで実践しようという気持ちにつながった。
難しいと思っていたけれど考え方や意味を知り身近な感じがした。
試飲と試食がうれしかった。カラダがポカポカになった。
などの感想をいただきました!
実践あるのみですね
東洋医学講座のお楽しみのランチ!
ランチ終了後は自己紹介をかねて職場のこと、看護師としての抱負やこれからの目標などについてお話し、情報交換をしています
また四国医療専門学校の詳細についても紹介させていただいています!
全3回で80名の看護師さんにご参加いただきました。
熱心に受講いただきありがとうございました!!
皆さまのアンケートを参考に次回もわかりやすく、楽しく、学びの多い講座を開催したいと思います!!