「温めることは良いこと尽くし!体を温め毎日をもっと心地よく」
最近、急に気温が下がり、首・肩が凝る、腰が痛い・だるい、手足が冷えるなど・・・、体の不調が出ていませんか?番組ディレクターさんのリクエストもあり、今回は体を温める大切さと効果についてお話させていただきます。
体が温まると良いことがあります!血管が広がり血行が良くなります。それによって、筋肉や内臓への酸素や栄養素がさらに多く行き渡ります。老廃物の排泄も促進され、疲労回復や病気の予防につながります。また、温熱効果や血流促進により、免疫機能も促進されてあらゆる病気の予防や改善につながります。
体を温める方法として、即効性があるのは、やはり体を動かすことです。始めに体を温めるストレッチ4選(座ってできるものも含めて4つほど)ご紹介しますので、一緒にやってみましょう。
① 足指、足首を揉みほぐす
あぐらの体勢になり、右足首を右手で持ち、左手で右足の指を握る。
足をつかみながら足首を10回ほど回す。
両手で足の裏全体と足首、足の甲を揉む。
ふくらはぎ全体を揉みほぐす。反対も同じように行う。
② 足首まわりのストレッチ
両足を前に伸ばして座る。
「スゥ~」 吸う呼吸で指先を天井に向けてふくらはぎを伸ばす。
「ハァ~」 吐く呼吸で指先を床の方へ下げて足の甲を伸ばす。
③ 上半身と下半身を同時にバランス良くストレッチ
立った状態で足を前後に開いて膝を軽く曲げ、ふくらはぎを伸ばす。
両手を合わせて天井に向けて上半身と腕をまっすぐ上に伸ばす。
前に足が出ている方へ体を傾け10秒キープ。反対も同じように行う。
④ つま先立ちで血流改善
立った状態でつま先立ちになる。かかとを床ギリギリのところまで下ろす。
最初のつま先立ちに戻る
※慣れないうちは壁に手をついて行い、かかとが床についてしまってもOK。
入浴による健康効果
入浴による健康へのメリットは大きく分けて3つ。①浮力②水圧③温熱
①浮力・・・お湯に肩まで浸かると、浮力によって体重が普段の10分の1程度になります。体重60kgの人がたった6kgになるほど大きなものです。体が軽くなり、リラックスできると同時に、関節への負担も減少します。そのため、体重を支えている筋肉や関節を休ませることができ、体全体の緊張がほぐれます。見えない身体の負担を軽減することにより、心も開放されていきます。
②水圧・・・水中では、1mの水深で1cm2あたり100gの重さが水圧としてかかります。この圧力はウエストが3~6㎝も細くなるほど!腹部に受ける圧力で、横隔膜が上に押し上げられて、肺の容量が少なくなり空気の量が減少します。これを補おうとして呼吸数が増え、一方静脈の血液やリンパ液がいっせいに心臓に戻されてくるので、心臓の働きが活発になり全身の血行が良くなります。普段、立ちっぱなしや座りっぱなしなど、同じ姿勢で過ごすことが多いと、足がむくみやすくなります。お湯の中で体に水圧がかかると、静脈(心臓に戻る血液を運ぶ血管)にも圧力がかかり、血行が促進されます。その結果、むくみの解消に役立ちます。
③温熱・・・入浴による最大のメリットは温熱の作用です。お湯に浸かると体が温まり、血管が拡がって血の巡りがよくなります。それにより、全身の隅々まで酸素や栄養分が運ばれます。また、血の巡りがよくなると、体に溜まっていた疲労物質や老廃物の回収が促進されます。ほかにも、筋肉や靭帯のこりによる痛みは、温まることで緊張がほぐれ、軽減します。
近年、入浴がもたらす健康への効果について新しいことが分かってきています。「毎日、浴槽に浸かって入浴する人ほど幸福度が高い」のだそうです。幸福度とは個々がどのような思いで暮らしているかを数値化したもので国際的にも使用されています。毎日浴槽に浸かっている人は、そうでない人と比べて幸福を感じている人が10%も多いことがわかっています。また、「浴槽に浸かる入浴が新たに要介護になるリスクを減らす」ということもわかっています。週に7回以上入浴する高齢者は週に0~2回入浴する高齢者と比べて、要介護認定のリスクが約3割も減少しているそうです。幸福度の上昇や要介護の減少は入浴の温熱作用による血管促進、浮力によるリラックス効果が一因と考えられています。入浴が医学的に研究されることで、こうした良い効果が分かってきたのですね。普段はシャワーだけという方もぜひ浴槽に浸かってみてくださいね。
体を温める服装
冷え取りファッション、普段から体を温める服装を心がけることも大切です。下着は締め付けるものは血流が悪くなってしまい、冷えの原因になってしまうため注意。締め付けの強いものは避け、靴下や腹巻きなど冷やさない服装を取り入れましょう。 「3つの首」とされる、首、手首、足首を温めるのも効果的です。首の後ろをきちんと保温することで全身に温かい血流が巡るようになり、手足の血行促進や肩こり解消にも効果が期待できます。ハイネックやタートルネック、ネックウォーマー、手首までしっかりカバーできる長袖、お腹・腰回りを温めるアイテム腹腰巻・・・いろいろ試してみてくださいね。ちなみにカーディガンを着ると2.2℃、ひざ掛けは2.5℃、靴下やスリッパは1.2℃体感温度がアップするといわれています。
体を温める飲物
- ノンカフェインの発酵茶
温活に効果的な飲み物の代表格はお茶。ただし、緑茶ではなく、茶葉を発酵させた発酵茶がおすすめです。発酵茶には、紅茶やほうじ茶、ウーロン茶などがあります。中でも、カフェインの入っていないものが温活には効果的とされています。具体的には、ルイボスティーや麦茶、杜仲茶などです。杜仲茶は、杜仲という木の葉を煎じてお茶にしたもの。漢方薬としても使われており、健康茶として親しまれています。 - 生姜湯
生姜は体を温める香辛料として広く知られています。加熱することで効果が増すため、お湯を注ぐときは、なるべく熱いものが良いです。乾燥させてパウダーにしたものなども販売されているため、持ち歩くと便利です。スライスした生姜、もしくは生姜パウダーに紅茶を注いだ「生姜紅茶」もオススメ。 - 白湯
白湯は飲むことで内臓の温度を高め、代謝を上げるとされています。特に、体温より少し高めの白湯を起床後に飲むことで、体を健康的に目覚めさせてくれます。飲む際には、少しずつ口に含んで、ゆっくり飲むようにしましょう。また、胡椒やクミンなど、粉末スパイスを白湯に入れて飲む「スパイス白湯」もオススメ。味が付くため、スープを飲んでいるような気分になれます。
温活で体を温めれば、これまで感じていた冷えだけでなくさまざまな不調を改善できるかもしれません。温活は何よりも続けることが大切です。温活を習慣化して、健康な毎日を送りましょう。
今年も1年、「癒しのツボ」を聴いていただきありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。