「足がつる人のツボ&マッサージ」
高松市のリスナーさんからリクエストをいただきました。
「今週は大麻先生の癒しのツボですね。私、今年はよく足がつるのです。なぜでしょうか?対策法やツボなど教えてほしいです。」
足がつるといった経験、誰もが一度はあるのではないでしょうか。
ある調査では、アラフィフ世代の78%が、ここ2~3年のうちに「寝てる間に足がつった!」経験があるそうです。年齢とともに足がつる頻度は上がっていると感じている人も68%と半数以上。つる部分は、ふくらはぎが89%と大半で、頻度は半年に1回、1〜2カ月に1回という人から、ほぼ毎日という人まで個人差があるようです。痛みの度合いについては、激痛で目が覚めてしまうなどと強い痛みを感じる人が多いようで、翌日まで痛みが残るという人も・・・。これは深刻ですよね。
私たちは普段、歩いたり運動したりするとき、足の筋肉を自分の意志で動かしています。ところがなんらかの原因で、自分の意志とは関係なく、足の筋肉が突然痙攣を起こすことがあります。それが「足がつる」という症状です。筋肉が収縮したままで硬直して元に戻りにくくなり、痛みをともないます。つる場所は、ふくらはぎに限らず、足の側面や足背、足指、足裏、膝裏、すね前(前脛骨筋)、などにもみられます。
足がつる原因は人さまざまですが、若い世代の場合はサッカーやテニスなど足を激しく使う運動中に起こりやすく、筋肉疲労が原因の一つと考えられています。中高年になると、ジョギングやハイキングなどの軽い運動がきっかけで足がつる、睡眠中にいきなり足がつるといったケースが増えてきます。それから、暑さが厳しい夏は足がつりやすいです。エアコンによる冷え、運動不足で血行不良に陥りがち、多量に汗をかいてミネラルを放出しやすいのが原因です。一過性で、自然に治まることもありますが、次第に足がつる回数が増えて、何度もくり返すことがあります。夜間に痛みで目を覚まし、それが原因で睡眠障害を起こすことも少なくありません。また、激しい痛みにおそわれて、翌日まで痛みや違和感が残ったり、さらには肉離れを起こしたりするケースもみられます。
中高年になると、なぜ足がつる症状が慢性化したり、重症化したりしやすいのでしょう?それは、加齢にともなう筋肉量の減少に加え、脱水症状、動脈硬化による血行不良と冷え、病気による神経障害、薬の副作用など、さまざまな要因が重なりやすいためです。ときには足がつる症状から、重大な病気がみつかることもあります。それだけに、よく足がつる場合は要注意・・・。予防策を知っておき、日常生活に支障をきたさないように心がけましょう。
自分に合った予防策を試してみましょう。
1)マッサージ
ふくらはぎをほぐして血流を促す。
運動をしている方はもちろんですが、運動をしていなくても日常活動による筋肉疲労の蓄積を解消するため、1日の終わり(就寝前)にマッサージをしましょう。
床に座って片膝を立て、(立てたほうの足の)ふくらはぎに手のひらを添えて、下(アキレス腱付近)から上(膝裏付近)へと軽く「さすり」「もみ」ます。強くもむと筋繊維を傷めやすいので、手は無駄な力を抜いて密着させ、滑らせるように使いましょう。好きな香りのアロマオイルなどを用いると、さらにリラックスできます。
自分の手で習慣的にマッサージを行っていると、その日の足の使い方や疲労度、体調によって、ハリや硬さ、温かさが違うことがわかるようになります。例えば、ハリがなければ運動量が足りないということ、硬ければ疲労が溜まっている可能性が・・・、冷えていれば血流が悪くなっていることがわかります。ふくらはぎに触れるということは、自分のカラダを知る第一歩になりますよ。
2)適度な運動をする
日常生活に適度な運動を取り入れると、足の筋肉量を維持するだけでなく、血流をよくして疲労回復にも役立ちます。ウォーキングやスクワット(屈伸)などがオススメです。1日あたりの理想の歩数は1万歩といわれています。スクワットは下半身の筋肉を鍛える代表的なトレーニングです。両足を肩幅程度に開いて立ち、両手を前に伸ばし、ゆっくり膝の曲げ伸ばし(屈伸)をします。身体が前傾すると腰に負担がかかるので、両手の水平を保つようにしましょう。10~15回を1セットとして、1日2、3回程度を目標に続けてみてください。ただし、疲れが残ると逆効果なので、一度にやりすぎないこと。運動の前後にはしっかりストレッチをしましょう。
3)食事などを見直す
ミネラルが不足しないように、バランスの良い食事を心がけることが大切です。特に筋肉の動きに関係が深いカルシウムは乳製品や小魚類に、またマグネシウムは大豆食品(豆腐、納豆など)に多く含まれています。
こむら返りの治し方
まずは、ひざをまっすぐに伸ばします。
つま先を上に向けて、かかとの角度が90度になるようにしながら、ひざの裏を床につけるように、ゆっくりと伸ばしていきます。手が届くなら、つま先を手でつかんで体に引き寄せるように、(届かない場合タオルを使いましょう。)あるいは近くに壁があれば、足の裏で壁を押すようにしてひざの裏を伸ばしていきます。これを、痛みがおさまってくるまで、ゆっくりと続けてください。
オススメのツボ
「承山(しょうざん)」 ふくらはぎのほぼ真ん中にあるツボです。つま先立ちすると、ふくらはぎがキュッと強調されますね。そのすぐ下のくぼみが承山のツボ。ちょうど、ふくらはぎの筋肉とアキレス腱の境目です。
マッサージしながら、このツボを気持ちよく押したり、円を描くように揉んだりしてみましょう。ツボは強く押せば良いというわけでなく、ゆっくり圧を加えて、「痛気持ちいい」くらいまでにしましょう。不調な場所ほど、刺激すると硬く感じたり、痛い時があります。毎日行う事で日ごとの変化を感じやすくなりますので、ぜひお試しくださいね。