「ツボのチカラでいびきを改善」
高知市のリスナーさんからメッセージをいただきました。
「こんにちは。以前、癒しのツボで睡眠についてのお話とツボの紹介がありましたね。そこで質問です。夫のいびきが気になるのです。疲れがたまっているのか?寝方がよくないのか?いびきや睡眠に関するツボをもう一度教えてください。」
たかがいびき、されどいびき・・・。
今回はリクエストにお応えして「いびきを改善できるツボ」をご紹介しますね。
「いびき」は睡眠の質を低下させてしまうのです。本人の睡眠の質が低下するだけでなく、家族やパートナーの睡眠を妨げてしまったり、周りに気が引けて泊まりがけの旅行をためらうようになってしまったり・・・。
いびきが起こる原因によっては、脳卒中や高血圧、糖尿病、心筋梗塞などのリスクが高まることがあるので注意が必要ですね。
皆さんは 「なぜ、いびきをかくのか?」 その原因を知っていますか?
いびきは、あおむけになったときに何らかの原因で舌の根元の落ち込みなどにより、気道が狭くなることで起こります。
そして、狭くなった気道を空気が通る際に周囲の粘膜が振動して「いびき」が起こります。
いびきの原因
・口での呼吸
寝ているときに口呼吸をしていると、舌の根元が落ち込みやすくなります。鼻呼吸よりも吸い込む空気の量が多いので、大量の空気が気道を通り、いびきが起こりやすくなります。朝起きて口が渇いていると感じたら、口呼吸をしている可能性があります。
・花粉症やアレルギー性鼻炎
花粉症による炎症や、アレルギー性鼻炎ではポリープができて鼻の気道が塞がったりすると、息苦しくなって口呼吸をしやすくなります。
・飲酒
アルコールを飲むと舌やのどの筋肉が緩み、舌の根元が落ち込みやすくなったり、のどの奥の気道が十分に開きづらくなります。
・疲れ
疲れがあると舌やのどの筋肉が緩み、舌の根元が落ち込みやすくなります。また、体の回復を促すために、ふだんよりも多くの量の酸素を体の中に取り込もうとして、口呼吸をしやすくなります。
また、睡眠時無呼吸症候群も原因の1つで、あおむけになったときに舌の根元の落ち込みや、のどの奥の部分が狭くなることで気道を塞ぎ、呼吸が一時的に止まっては再開するのを繰り返す病気です。呼吸が再開するときに、塞がった気道を空気が無理に通る際にいびきが生じます。
いびき対策と治療法
いびきは、肥満を解消することで改善することが期待できます。肥満があると舌の根元やのどの奥の部分に脂肪がついて気道が狭くなります。一方、肥満がなくてもいびきをかくケースもあるそうです。特にあごの小さい方は気道が細い傾向があるので、いびきをかきやすいと。また、加齢によって舌やのどの筋肉が衰えて、舌の根元が落ち込みやすくなったり、のどの奥の部分が十分に開きづらくなることもあります。中高年になっていびきをかく女性も珍しくありません。このような場合は、睡眠の質を上げるための生活習慣の改善に取り組むことが効果的だと考えられます。
ここまで紹介してきた内容からはツボ押しが効果的!だなんて、すこし意外な話ですよね。このツボを押せばいびきは治る!という直接的な治療にはつながりませんが、少しでも軽くなる効果は十分にあると言えます。
① 迎香(げいこう)
鼻づまりに効くツボ。小鼻の両脇にあります。鼻づまりが解消することで口呼吸から解放され、いびきの軽減につながるはずです。両手の人差し指の腹でツボを軽く押しましょう。5秒押して5秒休むというリズムを目安に、これを3〜5回程度行うと良いでしょう。
② 人迎(じんげい)
人迎は喉仏の両脇で、軽く触れたときに脈を感じられる部分です。自律神経を整える効果、首の血行を良くする効果、のどの痛みや腫れを和らげる効果のあるツボです。この場所を利き手の親指と人差し指+中指で軽く押さえ、優しく押し揉みほぐします。20~30回を目安に行ってみてください。
③ 上星(じょうせい)
頭にあるツボです。手首を鼻の頭に当てたときに、ちょうど中指の先があたる場所にあります。髪の生え際から3センチほど上がったところです。このツボは小鼻の両脇の迎香と同様に鼻づまりを改善し、呼吸をスムーズにしてくれます。
中指で上星を押すように刺激してください。1秒に1回のリズムを目安に、1分間ほど指圧すると良いでしょう。
④ 印堂(いんどう)
慢性的な鼻炎や鼻づまりで呼吸が苦しい時は「印堂」というツボを刺激すると良いでしょう。印堂は左右の眉毛の間にあります。このツボは気持ちを落ち着けて精神安定にも効果があるとされているので、心地よい眠りに効果があると思います。中指の腹で円を描くように揉む、または指で30秒ほど指圧し続けると気持ちよいです。このツボは目の充血にも効くので、仕事中のちょっとした休憩にでもデスクに座った状態で肘を付きながら行うのも良いかもしれませんね。
⑤ 天突(てんとつ)
天突を刺激すると、気道がラクになり咳も治まりやすくなります。場所は左右の鎖骨の間のくぼみです。気道が緩むことで呼吸が楽になり、快眠が期待できます。鎖骨の間の窪んだところに人差し指 または中指を当て、鎖骨の裏側に指を入れるような感じで指圧してみてください。10秒押して5秒休む、これを4セットほど繰り返すと良いでしょう。
いびきは人によって様々な原因があり、その原因を根本的に解決しなくては完治しません。しかし、原因が分かっていてもすぐに解決できるわけではないことがほとんどです。そんな時は、今回ご紹介したツボを1つでも2つでも良いので指圧することを習慣づけてみて下さい。いびきを軽減する効果が期待できるはずです。お風呂に入って身体が温まっている時や就寝前に行うと効果が高いので、ぜひお試しください。