「春 なんとなく不調なあなたへ~タイプ別セルフケアで春を乗り切る~」
春は1年でもっとも寒暖差が大きい季節。暖かい日差しに心躍る一方で、気温の変化に体がついていけず体調を崩してしまうこともありますね・・・。そこで今回は、春に体調を崩しやすい人の傾向と、体質別のセルフケアをご紹介します。
体質にあったケアを毎日の生活に取り入れて、気持ちよく春を過ごしましょう
春の体質チェック
春に多くみられる不調には、主に2つのタイプがあります。
①いらいら&うつうつタイプ
- 頭が ぼ~っとする(のぼせる)
- 頭痛やめまいがする
- いつもよりイライラしやすい
- ため息をよくつく
- 落ち込みやすい
- 下半身が冷える
これらに2つ以上当てはまる人は、気の巡りが頭のほうに逆流して(気の上衝)バランスが乱れる、いらいら&うつうつタイプです。春は自律神経のコントロールをしている「肝」の働きが乱れやすく、気の逆流によってのぼせやめまい、頭痛など、上半身に不快な症状が現れます。この状態を放っておくと、4〜5月にうつうつとしてきて、五月病のような症状が現れることも・・・。早め早めの対策が重要です。いらいら&うつうつタイプは、気の巡りをよくして精神を安定させることを心がけましょう。
香りを活用する
すっきりとした香りには、気の巡りをよくする働きがあります。香りのよい春の香味野菜(クレソン、ふき、三つ葉、あさつきなど)を取り入れるとよいでしょう。ネロリなど柑橘系のアロマもおススメです。香りは速やかに脳に働きかけ、感情をリセットしてくれるので、即効性も期待できます。
気の巡りを良くするツボ
- 百会 頭のてっぺんにあるツボです。両耳を結ぶ線と顔の正中線が交わるところ。
- 太衝 足の甲にあるツボです。右と左、両方。足の親指と人差し指の間を指でたどり、骨が交差するところのすぐ手前の陥凹部。
②ヘトヘトお疲れタイプ
- 目が疲れやすい
- 目の周りがピクピクする
- 肩や首などにコリがある
- いつもより疲れやすく、だるい
- 顔色が悪い
- 55歳以上である
これらに2つ以上当てはまる人は、血行不良で疲れがたまりやすい、ヘトヘトお疲れタイプです。春は生命の力がみなぎり、やる気や元気をもたらす「陽」の気が高まる季節です。しかし、加齢などにより、自律神経の働きが低下すると、春のエネルギーに体がついていけず、血行が悪くなり、目や肩、首などの筋肉に疲れが出やすくなります。無理をすると風邪や帯状疱疹の症状が出ることもあるので注意しましょう。まずは疲れの解消を・・・。ヘトヘトさんタイプは、血行をよくして疲れをとるセルフケアを生活に取り入れましょう。
酸味のあるものを摂る
柑橘類や酢の物、梅干しなど、酸味のある物をとりましょう。酸味には血の流れをよくする作用があると考えられています。ただし、胃腸が弱い人はとり過ぎに注意してください。
交互浴をする
交互浴とは、体を温めるのと冷やすのを交互に行う入浴法です。自律神経が鍛えられて血流がよくなり、疲労回復に効果的です。
(交互浴のやり方)
湯船でゆっくり温まる。手や足先に30°C程度のぬるま湯を15秒ほどかける。さらに湯船で40秒ほど温まる。2〜3を3〜5回ほど繰り返す。
予定はいつもの8割にする
元気な人でも季節の変わり目は疲れが出やすいので、予定はいつもの8割程度にしましょう。旅行やイベントの後には休息をとり、エネルギーを補う調整期間をもちましょう。
肩こりや目の疲れに有効なツボ
- 風池 首の後ろで髪の生え際にあるツボです。首の筋肉から指1本分外のくぼみ。いわゆる「襟足」のライン。
- 太陽 コメカミの近くにあるツボです。目じりと髪の生え際の間、目じりから指2本分外のくぼみ。
新しい生活や人間関係が始まる春は、忙しさからつい体への気遣いを忘れてしまいがち・・・。いつも以上に体調管理に気を配って、元気に過ごしたいですね。早めに起きて、一日の始まりに少しだけ多めに時間をとってみるだけでも違います。また、自律神経の交感神経(活動時)と副交感神経(休息時)のバランスをよくするように、生活にメリハリをつけることも「気」の巡りを助ける良い方法です。例えば、軽く汗をかくような散歩を習慣化してみる、お茶で香りを楽しむのもいいかもしれません。体の中から温める食事を心がけるのも効果的です。「肝」の働きを保つ酸味のある果物や、あさりやレバー。気の巡りを良くする香味野菜のセロリやミント、しそ、そらまめなどを料理に取り入れてみてください。「脾」の働きと消化を助けるのは適度な甘みがあるものや、気・血・水の流れを良くするトマトやとうもろこしが有効です。体の余分な水分や熱をとる豆腐やナスもおすすめです。