「足がつる」
「足がつる」とは、筋肉が異常に緊張し、けいれんして収縮したままになって激しい痛みやしびれを伴う症状です。「こむらがえり」とも呼びますが、その多くは、ふくらはぎ、すね、足の指と、それらにつながる筋肉で起こります。とっさの痛みと予防に対応するツボをいくつか覚えておいて、日ごろからケアするように意識しましょう
原因は①水分不足 ②筋肉の疲れ ③冷えの3つです
このうちのどれか1つではなく、それぞれが影響しあって、休息を求めるサインとして痛みが現れます。よく言われるミネラル不足については、水分とミネラルは調整しあうため、水分の不足と同じことだと言えるでしょう。
ツボにはたくさんの種類がありますが、足がつる場合は、「ふくらはぎ」と「すね」に分けて把握すると覚えやすいです。今日は「特効ツボ」を紹介しますから、足が疲れていると感じたときはすぐに実践してください。
急な痛みにも慌てずに、さする→ツボ押し→ストレッチ
急に痛んだときは、できるだけ落ち着いて、まずは息を吐きながら、痛む場所を手のひらでなでてください。その後、ツボ押しとストレッチを行ってください。どのツボの指圧も、血流を促し、筋肉の緊張をゆるめて痛みを緩和するように働きます
ツボの位置には個人差があります。自分で押したときに刺激を感じる、少し痛むなど反応がある場所を探してみてください。指の腹か、先がとがっていない丸いツボ押しグッズなどで、1、2、3、4、5と数えながら、息を口から細く吐きながらゆっくり押し、1、2、3、4、5と数えながらそっと指を離しましょう。呼吸を止めないようにしましょう
指の跡が残る、痛いと思うほど、強く押さないようにしてください筋肉を傷つけないためです。
①ふくらはぎのツボ
承筋(しょうきん)
位置:ふくらはぎの縦の中心線上で、ふくらはぎの筋肉が最もふくらんでいるところ。 左右にあります。
刺激法:親指の腹で、「いた気持ちいい」と感じる力で、ひと押し10秒ほどを3~5回。また、デスクワークや通勤電車など座っているときは、足を組んで、一方のひざでもう一方の足のこのツボのあたりを刺激しましょう。
承山(しょうざん)
位置:ふくらはぎの中心線上で、盛り上がりの下の端。また、アキレス腱を上にたどると、ふくらはぎの筋肉にあたる部分。左右にあります。
刺激法:親指の腹で、ひと押し10秒を3~5回ほど繰り返します。「承筋」同様に、足を組んでひざで指圧してもいいでしょう。
②ふくらはぎの予防のツボ
湧泉(ゆうせん)
位置:足の指を曲げたときに足の裏にできるくぼみの部分。左右にあります。
刺激法:親指の腹でひと押し10秒を3~5回ほど繰り返します。ここはやや強めに押し込むといいでしょう。
③とっさのツボ
陽陵泉(ようりょうせん)
位置:足首の外側のくるぶしからひざに向かって指でなでながら上がると、でっぱった骨にぶつかります。でっぱった骨のすぐ下。左右にあります。
刺激法:親指の腹で、ひと押し10秒を3~5回繰り返します。
足三里(あしさんり)
位置:ひざのお皿の外側の骨のでっぱりから、自分の親指の幅3本分を下がったところ。また、すねの筋肉を下からゆっくり擦り上げてくぼみで指の止まるところ。左右にあります。
刺激法:親指の腹でひと押し10秒を3~5回ほど繰り返します。
条口(じょうこう)
位置:椅子に座って足首を上に曲げたときに盛り上がるすねの筋肉の真ん中あたり。また、足三里から手のひらの横幅の一番広い部分ほど下がった付近。 左右にあります。
刺激法:足を外側から両手で包むようにして持ち、親指の腹でひと押し10秒を3~5回ほど繰り返します。
④すねの予防ツボ
解谿(かいけい)
位置:足首の前側の中央あたり。左右にあります。
刺激法:かかとを手のひらで包むようにして持ち、親指でひと押し10秒を3~5回ほど繰り返します。
陥谷(かんこく)
位置:足の人さし指となか指の骨が結合する部分のすぐ前にあるくぼみ。左右にあります
刺激法:一方のひざを立てて座り、ひとさし指か、なか指でひと押し10秒を3~5回繰り返しましょう。
⑤足のストレッチ
ひざを伸ばし、口から細く息を吐きながら、足の親指をつかんで体のほうにゆっくり倒し、アキレス腱(けん)を伸ばします。次に、足の指を反らすようにして、足の甲からすねの筋肉を伸ばします。左右とも、3~5回繰り返しましょう。
さらに、つま先を伸ばしたまま、足首を内側に向けてゆっくりとひねり、すねの筋肉を伸ばします。その後、ゆっくり足首を回しましょう。左右とも、3~5回繰り返しましょう。
足がつると、痛みが激しくて焦るでしょう、やはり、予防することが重要です!
まずは、水分不足にならないように経口補水液などを飲むことを忘れないでください!!
次に、これらの動作を、デスクワーク中、通勤電車、トイレ休憩、テレビを見ているときなどのちょっとした時間に繰り返し行ってください
さっそく一連の動作を試してみると、足全体が軽くなり、腰のあたりまで動きが楽になったように感じます
深夜に急な痛みに襲われないように、日ごろからこれらのツボ押しとストレッチを実践しておきたいものです