「お灸のチカラ」
もぐさの原料は「よもぎ」、昔から大活躍!万能薬草の「よもぎ」
お灸は、もぐさに火をつけて行います。「燃える草」が「もぐさ」の名前の由来。 もぐさの原料は、私たちにも馴染みの深い植物「よもぎ」。 よもぎは「食べてよし、飲んでよし、塗ってよし」と言われ、昔から様々な場面で親しまれてきました。食用はもちろん、強い香りを放つことから、祭事では菖蒲と同じように邪気を払う目的に用いられました。
また、精油成分チネオールを含有するため、お風呂に浮かべれば体を芯からあたためアロマとして楽しむことができます。さらに、よもぎに含まれる薬効成分には止血や虫よけなどの効果のほか、肌を整える美容効果も期待できます
よもぎは、もぐさに加工しても燃焼温度や燃焼速度がお灸に最適!湿熱効果で、より深くあたためられるのも、よもぎを使う大きな理由です
弘法大師「灸は身をやくものにあらず 心に灯りをともすものなり」
お灸は仏教と共に日本に伝えられてきました。明治に入り西洋医学が導入されるまで、1000年をこえて日本の医療を支える中で、独自の発達をとげてきました。そして江戸時代、ヨーロッパとの交易がはじまると、お灸は日本からヨーロッパへ、そして世界へと伝えられました。
そのため、お灸は今も世界中で「MOXA」と呼ばれています。お灸に使うもぐさがそのままお灸をあらわすことばとして使われているのです!
東洋医学では体の不調や病気は冷えが原因とされてきました。お灸は、体に点在するツボを温熱で刺激して血行をよくして自律神経のバランスを整え、人の持っている自然治癒力を高める働きがあるとされています
お灸はなぜ体にいいの
●ツボをじっくり、確実に刺激します。
- 小さな不調・・・何となく肩が重い、体がだるい、冷える、
- 体のねじれや歪み・・・不快症状
このような不調をツボ(経穴ツボ)を刺激することで治療します。
- 経絡(けいらく)・・・気・血・水の通り道。全身をめぐり、臓腑とつながっています。
- 熱・・・お灸で熱を与え、血流をスムースに整えます。
- 湿熱・・・お灸に使われるよもぎの熱は、油分や水分を含んだ湿熱。体の内部に深くじんわりと届く上質な熱なのです。
- 体質・・・お灸を続けていると、体はだんだん「冷えにくい体質」に向かいます。
あたたかな体は免疫力や代謝もアップ
お灸は体のしくみに沿った自然療法なのです
日本人の体はお灸と相性バツグン
高温多湿な環境、水で炊いたお米を主食に、味噌汁や魚など水分をたっぷり含む食事。私たち日本人の体は、外には湿気が多く、内には水分が多い状態にあります。よって、 私たちの体は、おのずと冷えやすい体質になったのです。また、乾燥した大陸に暮らす人達に比べ、皮膚も薄く、寒冷の影響を大きく受けてしまいます。
この環境や体質にぴたりとはまったのが、小さな刺激で体をじっくりあたためることができるお灸!
1か所に熱を与えることで、効率よく全身に熱をめぐらせ、体の中から不調の改善につとめます。昔ながらのお灸が愛されつづけているのは、きちんと効果が現れるから。そして、何より私たちの体に合っているからなのです。これを活用しないなんてもったいない
お灸のメリット
①自宅で、気軽にセルフケア
②お灸でゆっくり、リラックス
③私の体に「マメ」になる
④ゆっくり、確実に体調改善
⑤お灸はコミュニケーション