「梅雨バテのお話 湿邪とお灸」
冬の寒さが厳しすぎる・・・春の寒暖の差が激しすぎる・・・夏なのに涼しすぎる・・・
気候の著しい変化に、体の抵抗力が落ち、体調を崩すときがあります
東洋医学では、『外感病』といいます。 外感病の原因となるものは、風邪(ふうじゃ)、寒邪、暑邪、湿邪、燥邪、火邪の6つ。
湿度が高く雨が長く続くこの時期に登場しやすいのは、湿邪
湿邪にノックアウトされると、水分代謝が落ち、むくみやすくなります。湿邪の『下注性』という性質から、上半身よりも下半身がむくみます。 『重濁性』という性質もあり、頭や体が重く、四肢がだるくなることもあります。 『粘滞性』という長くとどまる性質もあり、症状は治りにくく、繰り返しやすいとも言われています
湿邪によってダメージを受けるのは『脾』。『脾』は、東洋医学用語。 東洋医学の『脾』と西洋医学の『脾臓』とでは、とらえ方が異なります
梅雨にむくむから脾臓が悪い…とは思わないでくださいね
足の親指から始まり、脚の内側、体幹前面と上り、肋骨の外側で終わるラインは『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡です。 この経絡は五臓六腑の『脾』にもつながっています
経絡は、気(エネルギー)と血(けつ)(栄養分)を臓器にも送っています。 『足太陰脾経』の上にあるツボに鍼やお灸をすることにより、経絡の流れを改善し、 『脾』に活力を与え、湿邪を退散させます!
台座灸とは
台座の上にモグサがのっています。台座の底にシールがついているので、ツボにのせやすいです。「梅雨になると脚のむくみがひどくなる・・・」そんな方には、根気強く自宅で台座灸をするのもおすすめです
ツボ
三陰交 脾経のツボ
内くるぶしの最も高いところから指幅4本分。脛骨の骨際に取ります。
陰陵泉 脾経のツボ
脛骨の骨際を軽く指で擦っていきます。脛骨がラッパ状に膨らむところの手前陷凹部に取ります。