「背中のマッサージでコリを取ろう!」
今回は「丸亀市ようこさん」からのリクエストにお応えして、背中のセルフマッサージをテーマにお話しました
その前に、大事なこと!
①背中の多数の筋肉が体幹を支えている
背中には、首から肩を重点的に支えている僧帽筋や背中全体を支えている広背筋、背骨に沿って付着している脊柱起立筋など多くの筋肉が体幹を支えています。腰には大腰筋、腸腰筋やおしりに付着している大殿筋、中殿筋、小殿筋など下半身をを支えている筋肉が付着しているため、背中が一番疲れが出やすく、痛みや凝りを感じやすい部分になります。
②現代人は背中が凝りやすい
もともと、背中は筋肉の量の多さなどから凝りやすくはなっています。しかし、現代はスマホの普及からほとんどの人がスマホを持ち、長時間スマホを操作している人が増えてきています。その結果、長時間下を向いた状態でスマホを操作するので背中は丸まり、同じ姿勢のままでいることが多くなってしまいます。なので、若い人でも背中が凝りやすくなっています。
③背中にある主要なツボ、背骨に沿ったツボ
人間の体には300以上のツボがあります。そのなかでも背中は範囲が広いため、たくさんのツボがあります
背中のツボには背骨に沿って経脈が流れており、それに合わせてツボが等間隔であります。その中には、第4胸椎の厥陰兪(けついんゆ)、第5胸椎の心兪(しんゆ)、第9胸椎の肝兪(かんゆ)、第1腰椎の三焦兪(さんしょうゆ)などがあります。これらのツボは血液循環、心の疲れや、背中の筋肉のはりによく効きます。そのほかにも背中のツボには筋肉を緩める効果だけではなく、花粉症や背中の痛み以外の体の中の不調に効くツボが多くあります
自分で背中をマッサージするときは
自分でマッサージするにも背中は一番やりにくい部分です。少しでも効率をあげるためにツボの位置や押し方だけでなく、マッサージするときの準備や体勢も大切です!!
温めてからツボを押すと効果アップ
寒いとき、勝手に体が縮こまりますよね。また、体がぶるぶる震えると思いますそれは、震えさせることで筋肉を動かし熱を産生して体を温めようとしているのです。筋肉は温めることで血行が良くなり、緩みやすくなります。なので、自分でマッサージする際はお風呂で温めたり、ホットタオルやカイロなどでマッサージする部分を事前に温めたりすることで効率を良くし、マッサージの効果も高くなります
寝ながらマッサージ
手で押すほどの刺激はないですが、仰向けに寝た状態でバスタオル2枚程度を丸めたものを背中の中心に置き、丸まった背中を伸ばしながらツボを刺激する方法があります。日々のストレッチがわりにも最適です。最近ではストレッチポールなども手軽な価格で手に入りますので、常備しておくのもいいかもしれません
バランスボールを使う
家にバランスボールがある人は、バスタオル同様、仰向けで背中をバランスボールを当て揺らしながら背中全体に当てることでストレッチ兼マッサージにもなります。どちらの方法もピンポイントでツボに当てることはできませんが、自分で行う場合ストレッチにもなりマッサージにもなるので、他人にマッサージをしてもらうことが困難な場合や、日々の軽いマッサージには最適です
「膏肓」のツボを刺激する
肩甲骨の内側に膏肓(こうこう)という大事なツボがあります
「膏」も「肓」も、病気がそこに入ると、治療しにくい所、中国、春秋時代、晋の景公が病気になったとき、病気の精が二人の子供となって膏と肓に逃げこんだので、病気が治らなかったという「春秋左伝」の故事です。「病気がひどくなり、鍼も薬も効かない状態となる。物事に熱中して抜け出られないほどになる。背中が凝っていると感じるのはこの部分に当たります。背中に痛みや凝りがあるという人の膏肓の部分を押すと痛気持ちいいや人によっては痛いと感じます。押してみるとゴリゴリとしたシコリのようなものがあるので、わかりやすい部分です。膏肓のツボの効果としては慢性的な肩こりや背中の凝りや痛み、呼吸器系疾患などにも効果があります
例えば・・・仰向けに寝ます。テニスボールをここに入れてわずかに動かしましょう。置くだけでも圧迫になり気持ちいいですよ、ゴルフボールは硬いのでタオルを敷くなど工夫してくださいね