「緊張を和らげてくれるツボ ~あがり症や心配性にも~」
今回は兵庫県明石市のリスナーさんからのリクエストにお応えします
「健康に関心が深く、いつも先生がラジオで紹介してくれるツボを毎日押しています。今度、大人になってから始めたオカリナの演奏を披露することになりました。ドキドキです。緊張をやわらげるツボはありますか。ぜひ教えていただきたいです。」
皆さんの前でオカリナの演奏・・・ステキですね
そんな目の前の緊張感があるときに良いツボは「労宮」です。あがり症や心配性の人にもね!“手のひらに人の字を書いてそれを飲み込む”おまじないがありますが、これは労宮を利用したものでしょう人に押してもらうのも気持ちよく有効です
「労宮」(ろうきゅう)
手のひらの真ん中にあるツボ。手を握った時に、中指と薬指の先端が当たるところの真ん中に取ります。緊張してドキドキ・・・というのは心臓由来、緊張感を感じる時は、 まず心臓に関係するツボを押してあげるといいです!
「大陵」(だいりょう)
手のひらを上にします。手首(手関節)にシワがありますが、その真ん中に取ります。 心配性で悩んでしまう、睡眠が浅くなる、鬱々とした気分が続く、そんな継続する緊張感に対して有効です。お風呂の中でジワっと押すとリラックス効果が高まって、眠りが改善されることもあります
「膻中」(だんちゅう)
左右の乳頭を結んだ中央。胸のちょうど真ん中あるツボが「膻中」。胸骨という骨の上に取ります。緊張すると、胸に手が行くことがありますね。無意識にツボに手が行くのでしょう。ここは「気」が集まるところ、そして「気の病」を治すところなのです。緊張して思いつめると、「気」が集まる膻中の通りが悪くなります。そんな時、ツボ押しでやわらかく膻中を刺激してあげるとイライラや動悸がおさまるのです
「光明」(こうめい)
外くるぶしの先端と、膝を深く折ったとき、ひざ裏にできるシワのラインとを結び、この線を3分割し、下から3分の1より少し下です。押すと圧痛があります。「胆力」「大胆」などの言葉があるように、東洋医学では、まさに胆が丈夫であることは決断力がつくと考えられてきました。大きな決断で緊張する時、物怖じせずにふるまいたい時などは、胆のうに関係するツボ「光明」がオススメです。緊張が高まる頃からマメに押すと良いでしょう
- ツボはほとんどが左右対称の位置にありますので、両方とも押してくださいね
- ゆっくりと息を吐き、気持ちがよいと感じる程度の強さで押しましょう
- 押す回数は、1カ所につき3回~5回が目安です
東洋医学では、例えば肝臓は怒り、肺は悲しみ、腎臓は驚きや恐怖といったように、各内臓に負の感情を割り当てていて、環境の変化などによって臓腑のバランスが崩れると、それぞれに対応する臓腑の負の感情が表に出てくると考えられています。
そんな時に鍼灸、また指圧などでツボを押してあげると、体のアンバランスが改善されて、感情の乱れも落ち着くことがあります
自分の本質的な性格を変えるのは難しいかもしれませんが、ストレスをやり過ごす、自分に自信が持てる、そんな一助としてツボを活用してみてくださいね