「眠気や疲れをリセット!“耳ひっぱり”ワーク」
仕事中や運転中、勉強をしている最中、ついつい睡魔が襲ってくること・・・ありますよね。眠ってはいけない!と思っても、自分で眠気をコントロールすることは難しいものです。また、いつも頭の芯が重い、疲労感が取れない・・・などありますね。
そんな時、オススメしたいのが「耳ひっぱり」。
眠気や疲れをリセットして、聴力、視力、女子力までもアップさせましょう!
やり方は、耳を手でつまんで軽くひっぱるだけ・・・。
引っぱるだけの「耳」マッサージをご紹介します。早速やってみましょう。
- 耳の下(耳たぶ)を親指と人指し指でつまみ、下方向にゆっくり引っぱります。
- 耳の真ん中あたりを親指と中指でつまみ、斜め後ろ方向にゆっくり引っぱります。
- 耳の上部を親指と人差し指でつまみ、斜め上方向に引っぱります。 目安は30秒~60秒です。
どうですか?これだけでもスッキリしませんか?
精神的なダメージを受けたり、目や耳を酷使すると、頭の奥がつまったような重い疲れを感じます・・・そんな症状は、頭の中の『蝶形骨』が圧迫されて固まったり歪んだりしている状態です。私たちは、自律神経の「交感神経(緊張)」と「副交感神経(リラックス)」でバランスをとっています。でも現代人の生活は「交感神経」が優位になりがちで、切り替えもなかなかスムーズにはいかないようです。ストレスによって『蝶形骨』にたくさん通っている血管や神経の働きが悪くなると、疲れやすくなり、体のあちこちにコリや痛みが出ることもあるそうです。そこで、今やったように、両耳を手でつまんで引っぱる。耳を斜め上にひっぱると、耳と頭の間にすき間ができて、『蝶形骨』が自由になります。すると、神経の通りもよくなって、体全体がホッとリラックスします。副交感神経が働いて、血流もよくなり、コリや疲れが解消されるのですね。
ここぞ、という時にちょっと耳をひっぱって集中力をupしたり、緊張やイライラをしずめるスイッチとしても役立ちます。
気軽に即実行できそうでしょう。
じつは年齢とともに、私たちは顔の皮膚だけでなく耳もたるんでくるようです。耳の位置が1センチくらい下がることで、真っ直ぐだった音の通り道は途中で折れ曲がり、穴の入口も形がいびつに・・・それで聴こえが悪くなると・・・。老化予防に(そのような人が)耳ひっぱりをすると、耳の穴が大きく開いて、外耳道が真っ直ぐになるので、聴力がアップするのだそうです。
もちろん、これは一時的なものです。が、耳ひっぱりを習慣にしていると耳全体が柔軟になってきますから、聴こえにも効果が期待できるかもしれませんね。脳が活性化するので、耳鳴りや認知症の予防にも良いでしょう。
それと、耳をひっぱると目がとてもスッキリするせいか、視界がクリアになって良く見えると感じます。眠気も冷めますが、目力もアップします。
また、頭の横にある側頭筋という筋肉のこわばりがとれて顔もリフトアップ。ほうれい線がうすくなり、血行がよくなって顔色が美しく艶やかになります。頭蓋骨の緊張がとれると背中や腰の痛み、肩こりが改善されます。
耳のひっぱりは30秒~60秒と短い時間ですが、このような、うれしい効果もいっぱいです。 耳は「顔の横についている」と認識されていますが、頭を横から見ると、耳は頭・顔・首の境目にあって、真ん中に位置しています。耳の周囲には、重要な筋肉や血管、リンパ管が集まっていますから、耳が硬くこわばっていると、周辺の筋肉や血管などもこわばり、気の流れも滞ります。
耳は「全身の縮図」といわれており、耳には全身の臓器に対応するツボがたくさんあります。耳のマッサージや鍼で刺激する耳ツボ療法は、医療の最先端をいく米国やフランスにおいても大変重宝されています。以前、NHKで放送された「東洋医学 ホントのチカラ」で鍼が取り上げられましたが、アメリカ空軍医リチャード・ニエムゾ博士が開発した戦場鍼治療(Battlefield Acupuncture)という、長さ5㎜ほどの特殊な鍼を利用した耳鍼療法が紹介されました。
博士の科学的研究から、100以上ある耳ツボの中から急性・慢性の痛みに即効性がある5つの耳ツボを見つけ出し、耳に鍼を埋め込み、痛みをコントロールするというものです。私たち鍼灸師も興味津々な内容でした。この治療を科学的に分析したところ、脳の前方部分に位置し、脳の興奮を抑える役割をしている前頭前野の血流が増加し、活発になることで痛みを感知する扁桃体の活動を抑えることができる、と考えられているそうです。現在、世界各地の米軍基地で導入されているそうです。
耳に使用する鍼にも、たくさんの種類がありますので、興味のある方は耳鍼を行っている鍼灸師におたずねくださいね。
癒しのツボでは体の「ツボ」をご紹介していますがツボを押すことを毎日の習慣にすることで、自分の体調の変化や体の声に気づきやすくなります。
体調の変化は他の人からは見えませんし、自分の体調を自分自身で知ることは体調管理という点でも大切なこと。
ツボを触ったり、揉んだり、押すことで、自分の体の中の異変に気づくばかりか、より深く、自分の体を知ることもできるし、考えるきっかけにもなるはずです。ぜひ続けてくださいね。
番組ホームページからリクエストも受けつけていま~す。